英語における仮定法(サブジュンティブ)講座 - TOEIC®対策

サブジュンティブ(仮定法)は、願望、命令、提案、助言、必要性や非現実的なこと(たとえば仮定の状況について話すとき)を表すために使われます。フランス語では、「vouloir que(~してほしい)」や「souhaiter que(~を望む)」などの動詞のあとに使われます。以下は、フランス語と英語におけるサブジュンティブの例です:
- Je suggère qu'il étudie davantage : I suggest that he study more. (私は彼がもっと勉強することを提案します)
- Il est essentiel qu'elle soit à l'heure : It is essential that she be on time. (彼女が時間通りであることが不可欠です)
英語では、サブジュンティブ(仮定法)はフランス語ほど頻繁には使われません。 それでもなお、主に2つの形が存在します:
- 現在のサブジュンティブ(mandative subjunctive)
- 過去のサブジュンティブ(多くの場合、「was」の代わりに「were」を使う形)
1. 現在のサブジュンティブ
現在のサブジュンティブ(mandative subjunctive とも呼ばれる)は、主に動詞や表現のあとで使われ、以下のような意味を表します:
- 必要性や義務:
- to insist that...(~するよう主張する)
- to demand that...(~を要求する)
- to require that...(~を要求する)
- to order that...(~を命じる)
- 願望や提案:
- to recommend that...(~を勧める)
- to suggest that...(~を提案する)
- to propose that...(~を提案する)
- 重要性や決定:
- it is important that...(~が重要だ)
- it is essential that...(~が不可欠だ)
- it is vital that...(~が極めて重要だ)
現在のサブジュンティブはどうやって作る?
英語の現在のサブジュンティブは、"that"のあとに動詞の原形("to"なし)を三人称単数でも"s"を付けずに使います。
- ✅ I suggest that he leave now.
(私は彼が今出発することを提案します)
❌ I suggest that he leaves now. - ✅ They demand that she be on time.
(彼らは彼女が時間通りであることを要求します)
❌ They demand that she is on time. - It is important that everyone participate.
(全員が参加することが重要です)
shouldを使った現在のサブジュンティブ
現代英語では、**"should"**という助動詞を使って現在のサブジュンティブを表すこともあります。ただし、純粋なサブジュンティブ形も常に正しく、よりフォーマルと見なされます。
純粋なサブジュンティブ | shouldを使った形 |
---|---|
I suggest that he study | I suggest that he should study |
They insisted that she be present | They insisted that she should be present |
2. 過去のサブジュンティブ
英語では、過去のサブジュンティブは主に仮想の状況や願望を述べるときに使われます。最も一般的なのは、to be の過去形で「was」ではなく were を使う形です。
過去のサブジュンティブを作るには、was の代わりに were を使います(単数・複数すべての主語:I, you, he, she, we, they)。これは仮定や後悔を述べるときに使われます。
- 願望や後悔を表すとき (I wish や If only のあと)
- I wish I were taller.
(もっと背が高ければいいのに) - If only she were more patient.
(彼女がもっと我慢強ければいいのに)
- I wish I were taller.
- 仮想の条件(second-conditional)で:
- If I were rich, I would travel the world.
(もし私が金持ちなら、世界中を旅するだろう) - If he were here, he would help us.
(もし彼がここにいれば、私たちを助けてくれるだろう) - If I were in your place, I would study harder.
(もし私があなたの立場なら、もっと一生懸命勉強するだろう) - If I were rich, I would travel the world.
(もし私が金持ちなら、世界中を旅するだろう)
- If I were rich, I would travel the world.
最近は会話の中で**"If I was you"** や "I wish I was taller" という形もよく耳にします。しかし、フォーマルな場面や試験では、"If I were you" のほうが正しく伝統的な形です。
結論
英語のサブジュンティブ(仮定法)はフランス語ほど「目立たない」かもしれませんが、仮定・願望・必要性・提案などを表すうえで重要な役割を果たします。
まとめると:
- 現在のサブジュンティブ:動詞の原形、三人称単数でも**"-s"を付けない**、必要性・提案・重要性を表す動詞や表現のあとで使います。
- It is important that he finish the report.
(彼がその報告書を終えることが重要です)
- It is important that he finish the report.
- 過去のサブジュンティブ:基本的に仮定文や願望で "was" の代わりに "were" を使います。
- If I were you, I'd listen carefully.
(もし私があなたなら、注意深く聞きます)
- If I were you, I'd listen carefully.
現代英語ではより「カジュアルな」形が使われることもありますが、特に学術的な場やTOEIC®のような試験では、これらのサブジュンティブ形を正しく理解して使えることが重要です。