TOEIC®試験対策 - 関係代名詞のコース

関係代名詞は、2つの節をつなぎ合わせて、より豊かで正確な文を作るために使われます。これにより語句の繰り返しを避け、関係節と呼ばれる構造を導入します。日本語の類似の関係代名詞としては、例えば「~する人」「~のもの」などが挙げられます。
関係節は、名詞について追加情報を与える文の一部です。それ単独では存在できず、必ず主節に依存します。
- The boy who is wearing a red shirt is my brother.
- 「the boy」が主節です
- 「Who is wearing a red shirt」が関係節であり、「the boy」についてさらに情報を加えています。
英語で最も一般的な関係代名詞は次の通りです:
- Who / Whom
- Which
- That
- Whose
さらに、Where、When、Whyも時にはこのカテゴリーに含まれ、2つの文の部分を結びつける役割を果たします。
1. 制限用法と非制限用法の関係節
英語では、関係節の位置と句読点が非常に重要です。区別されるのは:
- 制限用法の関係節(restrictive clauses)
- 非制限用法の関係節(non-restrictive clauses)
A. 制限用法の関係節
制限用法の関係節は、本質的な情報を加える節です。これがないと、文は意味を失うか曖昧になってしまいます。
例えば、次の文:
- The book that I borrowed is fascinating.
ここで、「that I borrowed」はどの本について話しているかを明確にするために必要です。単に The book is fascinating とすると、どの本か分かりません。制限用法の関係節は、コンマで区切らず文の一部として組み込まれるのが特徴です。
同様に:
- The man who lives next door is a doctor.
**「who lives next door」**という情報があることで、どの男性かを特定できます。これを省略すると The man is a doctor となり、漠然とした文になってしまいます。
B. 非制限用法の関係節
非制限用法の関係節は、追加情報を与えますが、文の主旨としては必須ではありません。あくまで補足的な情報であり、常にコンマで挟まれます。
例えば:
- This book, which I borrowed last week, is fascinating.
**「which I borrowed last week」**は興味深い情報ですが、省略しても This book is fascinating と文の意味は通じます。コンマの使用が補足情報であることを示しています。
また:
- My neighbor, who is a doctor, helped me yesterday.
「my neighbor」だけで誰について話しているか分かります。医者であるという情報は補足的で、省略しても文の意味は成立します。
2. 主な関係代名詞:Who, Which, That, Whose
A. Who(および Whom)
Whoは通常、**人(または複数人)**を指します。
- The man who lives next door is a doctor. (隣に住んでいる男性は医者です)
- She's the teacher who helped me improve my pronunciation. (彼女は私の発音を上達させてくれた先生です)
B. Whom
whoと同様に、whomも人に使われますが、より形式的で使用頻度が低いです。前置詞の後や形式的な場面でよく現れます。
- The person whom I met yesterday was very kind. (昨日私が会った人はとても親切でした)
- He is the colleague with whom I worked on the project. (彼は私がそのプロジェクトで一緒に働いた同僚です)
- The teacher whom I respect the most is Mr. Green. (最も尊敬している先生はグリーン先生です)
現代英語では、口語でwhomの代わりにwhoがよく使われますが、whomは書き言葉やフォーマルな文脈ではより正しい形です。
C. Which
Whichは通常、物、動物、アイデアに使われます。非人間的な対象について追加情報を加える関係節を導入します。
- The book which I borrowed from you is fascinating. (あなたから借りた本はとても面白かったです)
- This is the car which won the race. (これはレースで勝った車です)
- He showed me the painting which he had bought at the auction. (彼はオークションで買った絵を見せてくれました)
D. That
Thatは関係代名詞で、who(人)やwhich(物/動物)の代用として使えます。特に制限用法の関係節で好まれます。
- The woman that called me yesterday is my aunt. (昨日私に電話してきた女性は私の叔母です)
- The movie that I watched last night was really good. (昨晩見た映画はとても良かったです)
- I really love the music that you played at the party. (あなたがパーティーで流した音楽がとても好きです)
時には、関係代名詞のthat(またはwho/which)を省略することもできます。これを省略用法と言います。
- The book I read was interesting. (The book that I read was interesting の代わりに使う)
ThatかWhichか?
英語では、thatとwhichの選択は関係節の種類によって決まります。
- Thatは制限用法の関係節で使われることが多い
- The car that I bought is red → この情報がないと、どの車か分からない
- Whichは非制限用法の関係節でよく使われる
- My car, which is red, needs washing → 色に関する情報は補足的です
everything, anything, nothing, allの後は必ずthatを使う
これらの語の後では、関係代名詞は必ずthatを使います。省略やwhich/whoへの置き換えはできません。
- Everything that you said was true. (あなたが言ったことは全て本当でした)
- There's nothing that we can do about it. (それについて私たちにできることは何もありません)
- All that matters is your happiness. (大切なのはあなたの幸せだけです)
E. Whose
Whoseは所有を表す関係代名詞です。日本語では「~の」「~の人」といった意味になります。
- I met a girl whose brother is a famous actor. (兄が有名俳優である女の子に会いました)
- He's the writer whose books you love. (あなたが好きな本を書いた作家です)
- The company whose employees went on strike is now negotiating. (社員がストライキ中の会社は現在交渉中です)
F. Whatever, Whoever, Whichever, Wherever, Whenever
これらの代名詞は不特定や一般化を表します:
- Whatever(何でも、どんなものでも)
- Do whatever you want. (好きなことをやってください)
- Whoever(誰でも、~する人は誰でも)
- Whoever wins will get a prize. (勝った人は誰でも賞をもらえます)
- Whichever(どれでも、どちらでも)
- Take whichever you prefer. (好きな方を選んでください)
- Wherever(どこでも、どこへでも)
- Go wherever you like. (好きなところへ行ってください)
- Whenever(いつでも、~する時はいつでも)
- Call me whenever you need. (必要な時はいつでも電話してください)
G. 関係代名詞と前置詞の表現
一部の動詞や表現では、関係代名詞の前に前置詞が付く必要があります。この場合、whom(人)やwhich(物/動物)を使います。
- To + whom/which :(~に/~へ)
- The professor to whom I spoke was very helpful. (私が話した先生はとても親切でした)
- This is the solution to which I was referring. (私が言及していた解決策です)
- With + whom/which :(~と一緒に)
- She's the colleague with whom I work. (私が一緒に働いている同僚です)
- The method with which we succeeded was innovative. (私たちが成功した方法は革新的でした)
- Without + whom/which :(~なしで)
- He is a friend without whom I wouldn't have made it. (彼がいなければ私は成功できませんでした)
- The tool without which we cannot work is missing. (その道具がなければ私たちは作業できません)
- By + whom/which :(~によって)
- The method by which we solved the problem was innovative. (私たちが問題を解決した方法は革新的でした)
- The process by which this wine is made is centuries old. (このワインの製法は何世紀も前から続いています)
- From + whom/which :(~から)
- The teacher from whom I learned the most is retired. (私が最も多くを学んだ先生は退職しています)
- The country from which this tradition originates is unknown. (この伝統が始まった国は不明です)
- About + whom/which :(~について)
- The author about whom we talked is famous. (私たちが話した著者は有名です)
- The theory about which we are learning is complex. (私たちが学んでいる理論は複雑です)
- On + which :(~の上に)
- The topic on which he wrote is fascinating. (彼が書いたテーマはとても面白いです)
- The table on which I placed my book is broken. (私が本を置いたテーブルは壊れています)
- None / all / some / neither / a few ... + of who / of which :(~のうち、いくつか/全て/一部など)
- The students, some of which had already graduated, attended the ceremony. (すでに卒業した学生も含めて、式に出席しました)
- The books, none of which I had read before, were very interesting. (それまで読んだことのない本も、どれもとても面白かったです)
口語や日常英語では、前置詞は文末に移動し、whomの代わりにwhoが使われることが多いです:
- The professor I spoke to was very helpful. = The professor to whom I spoke was very helpful.
- The colleague I work with is very kind. = The colleague with whom I work is very kind.
3. 二次的な関係代名詞:Where, When, Why
これらはしばしば関係副詞(adverbial relative)と呼ばれますが、where、when、whyは関係代名詞と似た役割を果たします。それぞれ場所、時期、理由に関連しています。
A. Where
Whereは場所(実際の場所や抽象的な場所)について話すときに使います。
- I love the city where I grew up. (私が育った都市が大好きです)
- This is the house where we spent our vacation. (私たちが休暇を過ごした家です)
B. When
Whenは時期や期間を表すのに使います。
- There was a time when people wrote letters instead of emails. (人々がメールではなく手紙を書いていた時代がありました)
- I remember the day when we first met. (私たちが初めて会った日のことを覚えています)
C. Why
Whyは理由や原因を導入します。
- Do you know the reason why he left so suddenly? (彼が突然去った理由を知っていますか?)
- That’s why I decided to travel alone. (だから私は一人で旅行することに決めました)
結論
関係代名詞は、アイデアをつなげ、より正確で自然な文を構築するために不可欠です。繰り返しを避けつつ、情報を加えて話を分かりやすくする役割を持ちます。制限用法と非制限用法の関係節を区別できれば、文の構造を正しく整理し、自分の言いたいことを正確に表現できます。