TOEIC®対策:英語で確実性と不確実性を表すモーダル動詞のレッスン

英語には、確率、確実性、または不確実性を表すための様々な方法があります。特にモーダル動詞(および一部の関連表現)は、このニュアンスを伝えるのに重要な役割を果たします。これらを使うことで、出来事がほぼ確実、高い可能性がある、起こり得る、または逆にほとんど起こらないことを伝えることができます。
このレッスンでは、確率や不確実性を表すために使われる主要なモーダル動詞と表現を解説します。
1. 「Must」でほぼ確実なことを表す
**「must」**は、ほぼ確実であること、何かが真実または起こるとほぼ確信している時に使います。
注意:「must」(確率)の意味と「must」(義務)の意味を混同しないようにしましょう(「You must do your homework」=「あなたは宿題をしなければならない」)。
- He must be tired after working so late.
(彼はあんなに遅くまで働いたので、きっと疲れているはずです) - They must have left already.
(彼らはもうすでに出発したに違いありません) - You must be joking!
(あなたは冗談を言っているに違いありません!)
義務を表すモーダル動詞については、義務を表すモーダル動詞のレッスンもご覧ください。
「Must have + Past Participle」で過去にほぼ確実だったことを表す
「must have + 過去分詞」の形は、過去に何かがほぼ確実に起こったことを表します。
- He must have forgotten his keys at home.
(彼は家に鍵を忘れたに違いありません) - They must have left already.
(彼らはもうすでに出発したに違いありません)
2. 「Can't」で不可能性を表す
「cannot」(短縮形は**「can't」**)は、**何かがほぼ確実に間違いである(不可能である)**ことを表します。つまり、何かが真実ではない/起こり得ないとほぼ確信している時に使います。
- They can’t be serious!
(彼らが本気なはずがありません!) - She can’t know the answer; we just found out ourselves.
(彼女が答えを知っているはずがありません;私たち自身が今知ったばかりです) - He cannot be at home if his car is not there.
(彼の車がないなら、彼が家にいるはずがありません)
「Can’t have + Past Participle」で過去の不可能性を表す
**「can’t have + 過去分詞」**は、過去に何かが起こらなかった/不可能だったことをほぼ確信している時に使います。
- She can’t have known about the surprise party.
(彼女がサプライズパーティーを知っていたはずがありません) - They cannot have seen us; we were hidden.
(彼らが私たちを見たはずがありません;私たちは隠れていました)
3. 「Should」で高い確率を表す
**「should」**は、高い確率を表します。つまり、何かが起こる可能性が非常に高い時(論理的な予測)に使います。
「should」は助言(「You should see a doctor」)にも使われますが、確率の文脈では**「論理的にそうなるはず」**という意味合いです。
- She should arrive soon.
(彼女はすぐに到着するはずです) - It should be sunny tomorrow according to the weather forecast.
(天気予報によると、明日は晴れるはずです) - You should pass the exam if you study hard.
(一生懸命勉強すれば、試験に合格するはずです)
「Should have + Past Participle」で過去に高い確率または期待を表す
「should have + 過去分詞」は、過去の高い確率や論理的な期待、さらに非難や後悔を込めて使われることもあります。
- He should have arrived by 11am this morning.
(彼は今朝11時までには到着しているはずでした) - We should have booked our tickets earlier.
(私たちはもっと早くチケットを予約すべきでした)
4. 「Be bound to」でほぼ確実・避けられないことを表す
**「be bound to」**の表現は、ほぼ確実に起きること・避けられない出来事について使います。
- He is bound to succeed with all that preparation.
(これだけ準備すれば、彼は必ず成功するはずです) - They are bound to win if they keep playing this well.
(彼らがこのままうまくプレーし続ければ、必ず勝つはずです) - This new law is bound to affect many businesses.
(この新しい法律は必ず多くの企業に影響を与えるでしょう)
「was / were bound to」で過去に避けられなかったことを表す
一般的に、過去の「was bound to have...」の形は避け、単純に過去形の**「was bound to...」**を使います。
- He was bound to succeed with all that preparation.
(彼はこれだけ準備していたので、成功する運命にありました)
5. 「Be likely to」で高い確率を表す
**「be likely to」**は、**高い確率(かなり起こる可能性が高い)**ことを表します。
- They are likely to arrive late because of the traffic.
(交通渋滞のため、彼らは遅れて到着する可能性が高いです) - She is likely to get a promotion soon.
(彼女は近々昇進する可能性が高いです) - That product is likely to sell well.
(その商品はよく売れる可能性が高いです)
「was / were likely to」で過去に高い確率だったことを表す
過去を表すときは、**「was/were likely to have left...」の形よりも、単純な過去形「was/were likely to...」**を使うのが一般的です。
- They were likely to leave before the storm hit.
(嵐が来る前に、彼らは出発する可能性が高かったです)
6. 「May」で中程度の確率を表す
「may」は、何かが起こる可能性はあるが100%ではない時に使います。確率は中程度からやや高めです。
- He may come to the party.
(彼はパーティーに来るかもしれません) - We may travel to Spain next summer.
(私たちは来年の夏、スペインに旅行するかもしれません) - It may look easy, but it’s actually quite complicated.
(簡単そうに見えるかもしれませんが、実際はかなり複雑です)
「May have + Past Participle」で過去の中程度の確率を表す
**「may have + 過去分詞」**は、過去の出来事について可能性・確率があるが確実ではないことを表します。
- He may have missed his flight.
(彼はフライトに乗り遅れたかもしれません) - They may have forgotten to call you.
(彼らはあなたに電話するのを忘れたかもしれません)
7. 「Could」で一般的な可能性を表す
「could」は、可能性を表すモーダル動詞であり、mayよりも確率が低めや理論的な仮定の場合にも使います。
- It could rain later.
(後で雨が降るかもしれません) - You could find a better job if you keep looking.
(探し続ければ、より良い仕事が見つかるかもしれません) - He could be the right person for the job, but I’m not entirely sure.
(彼はこの仕事に最適な人物かもしれませんが、私は完全には確信できません)
「Could have + Past Participle」で過去の可能性を表す
「could have + 過去分詞」は、過去についての一般的な可能性や仮定を表します。これは「may have」よりも確信が弱い場合に使われます。
- He may have missed his flight.
(彼はフライトに乗り遅れたかもしれません) - They may have forgotten to call you.
(彼らはあなたに電話するのを忘れたかもしれません)
8. 「Might」で可能性が低いことを表す
**「might」**は、仮定的な可能性や、mayやcouldよりも確率が低い場合に使います。
- He might go to London.
(彼はロンドンに行くかもしれません) - She might call you later, but don’t count on it.
(彼女が後であなたに電話するかもしれませんが、あまり期待しないでください) - They might be at the cinema, but they didn’t say.
(彼らは映画館にいるかもしれませんが、明言していません)
「Might have + Past Participle」で過去の可能性が低いことを表す
**「might have + 過去分詞」**は、過去のことについて可能性が低い/不確かである場合に使います。
- He might have left already, I’m not sure.
(彼はもうすでに出発したかもしれません、私は確信できません) - They might have seen us, but I doubt it.
(彼らは私たちを見たかもしれませんが、私はそれを疑っています)
結論
TOEIC®で高得点を取るためには、こうした確率や不確実性を表すモーダル動詞・表現を使いこなすことが非常に重要です。各モーダル動詞は特有のニュアンスを持っています:非常に確信があるもの(must)から、ほとんど可能性がないもの(might)まで。このグラデーションを理解することで、読む・聞く文章の意味を正確に理解できるだけでなく、自分の考えも自然に表現できるようになります。
各モーダル動詞のレッスン同様、まとめの表とポイント一覧を下記に掲載します。
確率・不確実性を表すモーダル動詞まとめ
モーダル/表現 | 確率の度合い | 意味・ニュアンス | 例文 |
---|---|---|---|
Must | ほぼ確実(強い断定) | それが真実であることをほぼ確信している。 | He must be tired after working so late. |
Can’t / Cannot | ほぼ確実に間違い(不可能) | それが真実でない/起こり得ないことをほぼ確信している。 | They can’t be serious! |
Should | 高い確率 | 何かが起こることが論理的に(または確率的に)高い。 | She should arrive soon. |
Be bound to | ほぼ確実(避けられない) | 出来事が避けられないものと考えられている。 | He is bound to succeed with all that preparation. |
Be likely to | 高い確率 | その行動が起こる可能性が高いと考えられている。 | They are likely to arrive late because of the traffic. |
May | 中~高い確率 | 確実性はないが、実際に起こり得る可能性がある。 | He may come to the party. |
Could | 一般的な可能性 | 可能性はあるが、「may」よりも弱い場合や仮定的な場合によく使われる。 | It could rain later. |
Might | 低い可能性 | 「may」や「could」よりも低い、仮定的・不確かな可能性を示す。 | He might go to London. |
確率・不確実性を表すモーダル動詞のポイントまとめ
- 確実性のグラデーション
- Must(ほぼ確実に真実)
- Can’t / Cannot(ほぼ確実に間違い)
- Should, be bound to, be likely to(高い確率)
- May, Could(中~低い確率)
- Might(低い可能性)
- 文脈に応じたモーダルの選択
- トーンや表現を考慮しよう:shouldやbe likely toは、ややフォーマル・中立的な場面でよく使われます。
- Mustやcan’tは、確信・不可能性が強いので、状況によってはきつい響きや断定的に聞こえることがあります。
- May, might, couldは不確実性を残した表現として、計画や仮定、未来の出来事などを話す際に便利です。
- Mustの否定形に注意:「Must not(mustn’t)」は常に「can’t」と同じ意味ではありません。
- Mustn’tは主に**「してはいけない」(禁止)の意味で使われますが、can’tは不可能性**を示します。
- 確率の文脈では、何かが間違いであることをほぼ確信している場合はcan’tを使いましょう。
- 過去形の使い方
- modal + have + 過去分詞の形で、過去の確率や不可能性を表します。
- He must have arrived late (彼は遅れて到着したに違いありません)
- 過去のモーダル表現が複雑になりすぎないよう注意(例えば「was likely to have done」よりも、シンプルな「was likely to do」を使う方が分かりやすいです)。
- modal + have + 過去分詞の形で、過去の確率や不可能性を表します。
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